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事例紹介

大丸松坂屋百貨店 未来定番研究所(旧銅菊)

「銅菊」は、谷中で三代にわたって銅細工を手がけた職人、大沢家の屋号です。銅板を叩いて鍋、やかん、卵焼き器、水差しなどを作っていました。一階の土間にふいごをしつらえ、土間を開いて銅を叩く大沢さんの姿や、大きな威勢の良い声は、通りの名物であり、ものづくり職人の町、谷中の象徴的な風景となっていました。昭和50年代頃の雑誌のまち歩き記事、東京のものづくり紹介でもよく取り上げられています。

平成28年、奥様がご高齢のため退去されると空き家となりましたが、これを惜しむ近隣住民や親族など多くの人が声をかけ合い、建物を再生する計画が立ち上がりました。これがきっかけとなり、建物を家主さんから借り受け、再生するため株式会社まちあかり舎を設立することになりました。

まちあかり舎は、町や大沢家の歴史が積み重なった町家の特徴をいかし、「銅菊時間旅行」というコンセプトの下、部屋ごとに明治、大正、昭和の時代を読み解くことができる改修プランを企画。耐震補強をふくめた改修をほどこし、平成30年3月、大丸松坂屋百貨店の「未来定番研究所」の新拠点として新たにスタートしました。

未来定番研究所は、大丸松坂屋百貨店が「5年先の未来の定番となるモノやコト」を提案・発信するため、2017年に設立。谷中を拠点に外部のクリエイター、専門家とコラボレーションしながら活動を展開しています。過去から現在に至る、歴史の変遷を体感できるこの場所から、人や社会の未来を見通していきます。

                                                           撮影 田村収
                                                撮影 田村収
                                                撮影 田村収
                                                撮影 田村収
                                                撮影 田村収

                                                撮影 田村収

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